Art Space Seiko

”頬に感じるひんやりセンセーション”





梅澤 和夫


九州電力熊本支店のブラスバンド同好会の皆様がボランティアで来て下さいました。 本番前、会議室で行われているチューニングの音が私の部屋にも聞こえてきました。 曲ではありませんしバラバラな音ですが緊張感があり、何処かひんやりとした透き通った音です。

クラシックオーケストラのコンサートでもチューニングは好きなひとときです。

作品を拝見してチューニングのひとときのような感覚を覚えました。

 



ぴりっーとした、緊張感のある、早朝の空気空間とはちょっと違う、
太陽によって暖められた、空気の存在を知覚させないような穏やかな、
午後の空間を散歩していました。

その日は花曇りというのですかーー曇っているのでもなく、晴れてい
るのでもなく、それでいて明るい日ーーそんな日でした。

川沿いを歩いていたら、頬に涼しい風が当たったようなーーその涼し
さにびっくりして、頬に全神経が集中したような感覚に囚われました。

それで、この涼しさの原因はなん何だろうーー? 真夏の暑い日に”
氷屋 ”さんの前を通ったときの、あの”ひんやり感”と似ているか
なーーと、あたりを見回しましたが、なにもありません。

おそらく、ちょっと離れたところで雨でも降っていて、そこで冷やさ
れた空気が冷風として、私の頬に到達したのであろうと推測はしたも
ののーー今日のお天気具合では何処にも、雨が降っているようでもな
いし、本当に不思議な経験でした。
 
それや、これやの感覚、知識、不思議をSENSATIONと表現
してみました。(西田有輝)





はじめの一歩


今日こそはあなたを
コンサートに誘おう

ハラハラ
ドキドキ
グチャグチャ
心の中は熱いのに
風はひんやりしている


オーケストラの
チューニングのように

緊張した透明な時間が
頬を渡る

期待と不安が交錯するひと時


コンサートにゆきましょう

私と一緒に

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