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”イメージのコラージューーー第3弾!”

平成13年9月01日


梅澤 和夫

熊本での生活も今月いっぱいになりました。

熊本での思い出作りに小国町に行き、樹齢1000年以上の阿弥陀杉をみました。 3年前の台風でほとんどの枝が折れていましたが痛々しさは感じません。

「1000年もたてば元どおりさ」と言っているようです。 雨の中に立つ傷ついた姿はなぜか凛としており自然に逆らわず、己に囚われずに生きる姿が光っていました。

台風前の姿よりも美しいと思いました。

雨霞のなか周囲を散策すると谷の奥まで棚田が切り開かれており、刈り取り間近の稲の香りが雨の香りの中にほんのりと芳しく、かすかに香っていました。

人間の「米を作ろう」という強い意志と力を感じますが、決して自然を支配しようとせず謙虚に「お米を作らせてください」とお願いしている姿が丁寧に手入れされた棚田から、にじみ出ていました。

日本は水の国、雨がとてもよく似合いました。

作品を拝見し棚田の心を感じました。






杉と棚田


何千年も前から杉はここに立っている
何百年も前から棚田を人は築いた

杉は人を、人は杉をみていた

ある年
台風が一瞬のうちに杉の枝をすべて折った
棚田の稲もすべて流し去った

それでも杉は新芽を出し凛と生きている
棚田は翌年には何もなかったように豊穣の実りを付けた

自然は何も与えない、何も奪わない




西田有輝の追記)

樹齢何千年と言う”屋久杉 ”の写真を見たことがあります。 写真で見てもその偉大な存在が、こちらに押し寄せてくるようで、すごい圧迫感をうけました。 実物を見たら、どうなるでしょう?




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