”イメージのコラージューーー第4弾!”
平成13年9月11日
梅澤 和夫
8、9日と天草に行って来ました。
小高い丘に登ると山が海の直前まで迫っており、入り江が複雑に入り込んでいます。 海と山の間に張り付くように家が建ち、天主堂がひときわ高くスックと立っています。
鏡のように凪いだ海面にきらきらと太陽が反射し、小舟が行くと海面には墨絵のような柔らかい線が描かれてゆきます。
丘を降り天主堂の近くまで行くと漁師さんが「今日はミズイカを捕りに行ったけど海が荒れていて戻ってきた」と言っています。 「丘の上から見ると凪いでいるようですが」と私「いやあ、外海は全然違って荒れていますよ」荒れた海から山ヒダが防波堤となり、入り江に凪いだ穏やかな海をもたらしているのです。
天主堂は海風に削られて外壁は灰色のざらざらした肌になっています。 天主堂も凪いだ海をもたらした山々のように、その体を防波堤にして人々を守るように建っています。
私も熊本のみなさまに守られて生きてきたのだな。 海の香りが私を優しく包み込んできました。 熊本での生活もあと2週間。 この人たちの笑顔を忘れぬよう、しっかり見つめておこう。
作品を拝見し熊本の人の心を感じました。
あつい空気
夏の終わり
天主堂の建つ小さな漁師町に行った
入り江の穏やかな海面はキャンバスのよう
風は止まり
海の香りに包み込まれる
空気が熱い
しんと静まりかえった天主堂
海風に削られた灰色のザラザラした外壁
礼拝堂の中
暑い動かぬ空気がなぜか心地よい
暑き地の熱き心
想いに染められた空気
夕凪の天主堂の建つ小さな漁師町
熱き想いの香りがした
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