”ひょんなことからーーの二番目 ”



   ひょんなことからーーの二番目




私がコンピューターをいじりだした頃、スピードは絶望的に遅くHDDは夢のような装備で、ソフトはすべてFDDに入っており、データーを保存するたびにコマンドを切ったり、ごちゃごちゃした知識がないと、うんともすんとも動かない代物で、モニターも真っ黒な画面に緑の文字しか出ず、絵が動くなどと言うことは夢のまた夢でした。

その上、今では10台ぐらい買えるくらいの高価な代物でした。

インターネットにしても大学のサーバーレベルでさえ文字だけの世界でした。

ISDN64Kが出たときは画像転送が早いと感じましたが、ADSLを使うようになると見向きもしなくなりました。

でも、この話は10年ほど前の話であり1990年代のコンピューター技術進歩の早さはdog yearよりもっと早いmice yearと言った方が適切でしょう。

技術とは怖い物で革新当初は画期的に感じますが、直ぐに慣れてしまい不満を感じるようになり、さらなる技術革新を引き起こします。決して満足することなく走り続けるのです。

携帯電話、非接触式自動改札、電子決済、コンピューターなど,などとても便利になりましたが幸せになったのでしょうか。

すこし人間はいい気に成りすぎているのかも知れません。 21世紀はheat-upした頭を冷やしてしっかりと足下を見つめ直す世紀でしょう。




微熱、加熱、発熱、熱中症


ひょんなことから始まった

初めは面白かった
だんだん熱中し
だんだん周りが見えなくなって
そして
気づいたときには泥沼の中にいた

もう、後戻りできない
でも、進んじゃいけない
さあ、歩みを止めよう
ほら、何か見えるよ

進路を決めるため
遠くを観なさい
踏みつぶさないよう
足元を観なさい

そうすれば呼んでくれる




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