Art Space Seiko

”め、くち、みみ、かたち、いろいろ



  この絵は3月の”どうして、どうしてーー?”と同一の制作過程を経て生まれたものです。 だから、正確には”どうして、どうして2ーー?”になります。

さて、その制作過程ですが、作品の視覚的に面白く仕上がったところ(色面の上の模様)は予期せざる事故によって出来たものです。

コンピューターの、ソフトのことを詳しく知らないことによる偶然の結果です。 でもその模様が、目に新鮮に映りましたので、そのままにして作品を完成させました。

どうしてこんなになるの、どうしてこんなに面白くなったのーーという意味で”どうして、どうしてーー”と名付けました。
(西田有輝)
 
梅澤 和夫


         鉄砲ゆりの咲く頃


太陽が出た
空気はひんやりとした夜の名残
朝凪
ピクリとも動かない木々の葉
光がジリジリと侵食し眩しい
まだ薄暗い木陰
すくっと立っている鉄砲ゆり

硬く閉じていた花が咲いている
影色にほんのり染まり薄墨色
夏が始まった


人間がどんなに緻密な計画を立て、厳格に実行しようとも、偶然に突破的に予期せぬ事態が起こるものです。 それを良しとするか悪とするかは、その時々の状況次第でしょうが、私は予期せぬ事態とは己の都合であり、本当のところはそうなる運命だったと思います。

今、目の前にあることに対して、全力投球で一生懸命やるのが大切なことであり、その結果がどのように出るかは、運命であり己の知るところではありません。 でも予期せぬことが起こるからこそ、生きていて楽しい。 全ての事が計画どおりに進むのはたいくつで、つまらない事と思います。

トラブルとは楽しい出来事。
今日はどんなことが起きるのでしょう。

庭のゆりが咲き始めました。
夏だなと感じる一瞬です。

作品を拝見して夏の海に浮かぶ島々、
潮の流れ、夏雲、潮風などさまざまな
夏の海の顔を感じました。

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