Art Space Seiko

”-   -   -   -   -   -   -   -   - ”



      いつも私のホームページに詩と絵の感想文を送ってくださる   梅沢さんがこの絵から雨の季節を感じると言ってきま
      した。 ちょうど入梅に入り、この絵は時季を得たのでしょう。

      絵をホームページにアップしたのは、一週間前の10日でした。 そのときは絵のタイトルが浮かびませんでした。
      それで無言の ” ー ー ー ー ”にしました。 それに1週間のあいだに文章も思い浮かばなかったのです。
 

ところが彼のおかげでタイトルが、”雨の季節”になり、それとともに文章も書けました。

ここ2ー3日は日本の梅雨のように、蒸し暑く、少々陰気です。 雨がざアーと、夕立ちのように降ってくれれば、少し気分も晴れるのですが、それもなしーーー

共同作業をしようと思っていないのに、自然に今回は共同作業が出来たようです。 おかげさま、おかげさまで、雨が降らなくても、気分すっきり、これもホームページの良いところのひとつでしょうか? (西田有輝)


梅澤 和夫


                        雨の城


霧雨に包まれた梅雨の森
森の体内に飲み飲み込まれてゆくように
薄暗い小道が続いている

えごの木の下だけが白く染まっている
落ち花の敷物だ

なにげない美しさ
気づかずに通り過ぎてしまう美しさ
美しいとも知られず土に帰ってゆく

霧雨は空気を白く染め
えごの花は道を白く染める
ほんのりと
そして
はかなく

今日は入梅です。 いよいよ雨の季節。

普通の日本人は梅雨と聞くと憂鬱になりますが、私は雨の季節が好きです。
特に入梅当初のレースのカーテンのような、包み込むような雨が好きです。

深呼吸をすると、しっとりとした柔らかな空気が、肺の中いっぱいに広がってゆく、 梅雨冷で少しひんやりしていながら、冬の空気ほど突き刺さるような冷たさはない

クールだけれども、憂いを持った目をした人のようです。

作品を拝見し雨の季節を感じました。



もくじへ          前のページへ          次のページへ



Copyright 1997 Art Space Seiko. All Rights Reserved.