Art Space Seiko

” 上の、下の、左右の風景 ”



 上の、下の、左右の風景の絵 恒例の ”暑中見舞い ”を作成しています。  今夏は狭いスタジオの中のものをちょっとでも少なくするようにと ”お掃除アート ”で挑戦しています。

大きなドローイングを、手元にあるカラフルなチラシを、いろいろな紙を、長方形に、ハート形に切ったり、お互いにそれらを貼り付けたみたり、その上にマーカーで絵を描いたり、ちょっと工作っぽいかな〜と思いながら、それらを二つ折にして、オブジェのようにして、立ててみたりしています。

いろいろ楽しんでいるあいだに、もう ”残暑お見舞い ”の時期になってしまいました。 (西田有輝)



梅澤 和夫



               夏の香り

江ノ島の花火大会

帰りの江ノ電は満員

窓は全開

真っ暗な七里ヶ浜

モーターをうならせ突っ走る

機械油のにおいが床下から這い上がる

窓からは潮の香りが飛び込んでくる

空気は熱く湿り重たい

少し憂鬱な香りが心地よい



鎌倉にいたときは、夏と言えば海でした。 江ノ島の花火大会のとき、祖父に連れられ冷房も扇風機もない頃の江ノ電で行きました。 窓を全開にして七里ヶ浜を疾走すると、空気は潮の香りのする熱く湿った重たい感じで車窓には入道雲、水平線にヨットや漁船が見えます。

その光景はフォーレのシチリアーナのような、のどかでありながら少し憂鬱な季節でした。

作品を拝見して夏の海を感じました




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