”イメージのコラージューーー第5弾!”
平成13年9月28日
梅澤 和夫
6年半暮らした熊本から神奈川へ戻ってきました。
山のように積まれた引っ越し荷物の中に小さな空間をなんとか確保して、ノートパソコンにPHSをつなぎ、インターネットに接続し、このメールを打っています。
荷ほどきをしていると「この箱は婦長さんが荷作りを手伝ってくれた箱だ」「これは事務員さんだ」と熊本での日々を思い返しています。 そのときは、とても胸が苦しくなります。
いい人たちに囲まれ、守られ、過ごしてきました。 この人たちのために一生、熊本に居ようかと考えたこともありました。 しかし、熊本に残り在野の医療に身と投じるということは学者としての道を捨て、町医者として生きてゆくことを意味していました。
私は学者として歩む道を選びました。 熊本を去ったことで掛け替えのない、とてつもなく大きなものを失いましたが、熊本では決して得られないものを掴むため戻ってきました。 後悔はしていません。 ただ悲しいだけです。
段ボールを開けたときの気持ちが作品を拝見したときによみがえりました。
ありがとう熊本
さようなら
愛すべき人
風が吹いた
風の定めの下に生まれました
風は動き続けるもの
留まることはできません
あなたの元に来ても
あなたの元を去るのが運命
思い出だけを残して
それもいずれは消えるでしょう
でも私はあなたを忘れない
それが定めに反しようとも
あなたの歌と香りを遠くまで運びましょう
ありがとう
さようなら、とは言いません
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