”上の、下の、左右の風景 ”
梅澤 和夫
鎌倉にいたときは、夏と言えば海でした。 江ノ島の花火大会のとき、祖父に連れられ冷房も扇風機もない頃の江ノ電で行きました。 窓を全開にして七里ヶ浜を疾走すると、空気は潮の香りのする熱く湿った重たい感じで車窓には入道雲、水平線にヨットや漁船が見えます。
その光景はフォーレのシチリアーナのような、のどかでありながら少し憂鬱な季節でした。
作品を拝見して夏の海を感じました
夏の香り
江ノ島の花火大会
帰りの江ノ電は満員
窓は全開
真っ暗な七里ヶ浜
モーターをうならせ突っ走る
機械油のにおいが床下から這い上がる
窓からは潮の香りが飛び込んでくる
空気は熱く湿り重たい
少し憂鬱な香りが心地よい
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