Art Space Seiko

     ”てん てん てん てん てん てんーーーつづく てん てん てん てん てん てんーーーつづく てん てん てん てん てん てんーーーつづく てん てん てん ”

      今学校に通っています。 週一回です。 哲学を実践しようという学校です。 私が気に入っているのは教えてくれる先生もちょっと先に
      進んだ生徒であるということ、それと禅の白隠、ソクラテス、シェイクスピア、インドの聖人、などなどいろいろな賢人の言葉をクラスで
      聞くことができることです。 わたしはそれで”自由で平等”の雰囲気をいつも味わっています。 対話形式のクラスのあとは、いつも気
      分爽快です。


もう一つ楽しめるわけがあります。 それは
クラスで日常生活のなかで ”先入観にとらわ
れないための” 実践をすることを強くすすめ
ることです。 私の今やっている ”アートメ
ーキング” もその実践の一つになることが判
ったからです。

絵を描きながら、物質と私の関わりーー絵の
具、紙、筆、ーー絵の具の匂い、絵の具の流
れ具合、筆と画面の接触面での出来事(音、
圧力)などなどーーそれらを感じましょうと
いう最近です。 

上の”絵 ”を描いていて、連続性のある形や
ラインが ”点々点々ーー ” に翻訳されてい
るのを見て、ジャクソン ポロックのペイン
テイングをこのように翻訳したらどうなるの
かな〜と想像しました。 あ、疑問ーー自然
って超、超、極微細に見れば、点々の集まり
なんではないのですか?

(西田有輝)


梅澤 和夫



いろ、おと、かおり

「どんな人がお好きですか」
絹の肌触りのような寂しげな温もりの声

「梅の香りがして
chopinバラード1番の
肌触りのする声を持つ
人が好きです」

藤の香りような柔らかな苦味の声

何も答えず遠くを見つめる
見つめる先には冬の風

涙の香りが空気を染めた

作品を拝見し”冬風”を感じました。 一見、無秩序でありながら無意識のうちに自分の姿が点の並び方にがはっきり現れている。 隠そう、思うまい、無意識と思えば思うほど自己がむっくりと頭を上げている。

無は有であり有は無なり。 全く正反対のことは表裏一体で分別不能である。 冬の風はそんなことを教えてくれます。

冬は全ての草は枯れ、虫たちも冬眠をし一見、生命のない無色の世界のようですがその裏には芽を出すチャンスをうかがう種やいの一番に起き出そうとしている虫たちの息づかいがうごめいています。

風は見えないものですが色もあり香りもあり、肌触りもあり五感の全てで感じることができます。

一見、無色透明な生命感のない冬風の裏にうごめくもののけたちのいきづかいを作品から感じました。


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