梅澤 和夫
たまごのうた
オムレツを作った
卵はひよこにならずオムレツになった
オムレツを食べた
走った
歌った
泣いた
卵はひよこにならず私の一部になった
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てん、てんに引き続き書いています。
食品売り場は私の大好きな売り場です。
どこに出かけてもマーケットと食品売
り場に行きます。 とくに売り場の音
と香りが好きです。
食べ物は生きていたものです。
食べ物になった瞬間に死んでしまった
のですが、おなじ死んだものでも寿命
や病気で死んだときは、音のない悲し
い香りがします。
食べ物は生命を育む源であり生命に満
ち溢れた音がし、うきうきと軽やかな
香りがします。 食べ物は動物や植物
の死体ではないのです。 食べ物は命
そのものなのです。
食べ物の元気な歌声を作品から感じました。
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