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”バーラップ上のダブル×ーーー”



バーラップ上のダブルXーーー




この写真を見て、"こっちが表のほうじゃないか"ーーーという人
がいると思います。 私も今はじめて、絵の廻りの四つの長方形
の形、それらと絵の部分とのつながり方、光と影の織り成す空間
を見てそのように感じました。 しかし制作した時点では確かに
箱の凹の部分でした。 箱の凸の部分には×の絵を描きました。

"うらおもて"、"おもてうら"の絵の話しから、"凹と凸"が出てき
ました。 そういえば凹の絵、凸の絵を描いたことがあります。

凹の絵は物が一杯溜まるでしょう。 凸の絵は逆に物が溜まら
ない。 そんなことを描き挙げたあとに考えました。(西田有輝)

梅澤 和夫

バーラップ上のダブルX---を拝見しました。 箱の内側とホームページにありますが、こちら側が 外面なのですね。

私は茶道をやっておりますが、茶人としてはこちら側が外面であることに違和感はありません。

器の中にはお茶が満たされているので、お茶に負けず、さりとてお茶を殺さない景色が必要で、その景色(模様や質感)をもお茶と共に飲み干すものです。

お茶も器の内側も手で触れることは無く、舌と目で味わうものです。

一方、外面は外界とお茶との境界であり、外部からお茶を隔絶し、包み、守るものであり、こちらは手で触れ、見て感じるものです。

今回の作品はお茶道具として見れば、内と外面はこれでよいと感じました。

この絵付けをお菓子器などに用いたら、面白いなと感じております。





自由                     


寒い朝

お茶を点てた

作法が体をひとりでに動かしてゆく

意識と体は切り離される

冬の朝

張り詰めた空気の一部となる

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