07/13/00
版画の学校に入って、はじめての課題を与えられました。 それは、10日間で、版画10枚とタイトルページの版画集を作ることです。 それには、いろいろな条件が
付きます。
たとえば、版画集の体裁になるように、10枚の版画の構成をよく考えること、版画の各版式(石版、凹版、凸版、シルクスクリーン)を使うこと。 版画集のカバーも
作ること。 タイトルページは活版で文字組することなどなどーー。
入学早々、この課題のために、生徒は皆パニックに陥ります。 が、やらねばならないので、みな作業をスタートさせます。 残念ながら、期日までには、7枚しか出来
なかったのですが。 私も、そのとき一番興味を持っていた”卵”のための版画を作り出しました。
”絵封筒を作ったら そのいち”
いまこの課題の意味を考えることのできる年齢になりました。 この課題は、いわゆる、仕事のなかに、機械的なものと、創造的なものが有ることを、判らせるには素晴
しい訓練です。
頭で考えて、アイデアを練り、おもむろにスタートするなどということをしていては、時間がありません。 体を動かし、そしてその中で、アイデアを生みだし、そこから
また創造の種が出てくるというプロセスに身を置かないと、あるいは、新しい、自分だけの方法を考えださないと、この課題はこなせません。 難しい局面では、創造的
に成るより、他に道がないのかも。
戻る---07/06/2000---
続き---07/20/2000---
|