8/10/98
“上と下・上下の問題”
アーティストは絵を描くときーー私が絵を裏返しにするよにーーその制作の途中、何度も絵を上下
逆さまにします。 そうすると一つの方向から見ているのと違った視覚的刺激を絵が与えてくれます
。 それがアーティストにもう一層の制作の意欲を与えてくれることがよくあります。
私は、絵を描きはじめて、うらおもて、と同じように上下の問題について考える機会をもちました
。 それで上から見ても、下から見ても、裏から見ても、表から見ても、どの方向から見ても、好い
という作品を作りました。 上下と表裏を考えると、自然に左右も出てくるのです。 それで名付け
て上下（重力）FREE・左右FREE・表裏FREEといいます。
上下の問題は、裏表ほど簡単ではないと思います。 おそらく物理学の重力法則などが加わって、ア
ーティストの考察の領域を越えているかもしれません。
上下、どっちの方向からみても、私が好いと思う作品は力強い物が多いです。 このように、絵をク
ルクル回してみたり、ひっくり返して、裏か、表か、を見てみるというのは私の作画方法の
ROUTINEに成りつつあります。
そのうちに、このROUTINEの作業に飽いてくると思いますが、そのときは退屈しないように、それ
でいて私の好奇心を刺激そるような方法を見つける必要があります。 私は楽天家ですから、絵を描
き続ける限り、そのような方法とか物は自然にFOUND出来ると思っています。(English site)
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