1/7/99
“好きなこと”
いろんなことを経験して、だいぶん体にガタがきだしたこのごろになって、はじめて自分がすきな
ことを発見することが出来ました。 それは、ひとつには料理をすることです。 ふたつめは歩く
ことです。
料理は、キッチン・ヘルパーの経験がありましたが、最初は料理の本と首っ引きで大変でした。 土
井勝さんの料理の本には大変お世話になりました。 いまでは、いろいろの冒険も出来るようにな
りましたし、とんでもない料理が出てくることも少なくなりました。 それでこのごろは、 手抜き
をも考えて、 分量を沢山こしらえて、 残った分を明くる日に外観の変わった風に料理して、時間
の短縮を計れるようになりました。 栄養のバランスを考えたり、冷蔵庫にある野菜を有効に使うこ
となど、 ここに来るまで、 ちょうど十年掛かりました。 私の場合、絵の調子が良い時は、もう
一段と料理するのも楽しくなります。 最近、マーケットにて米ぬかを売っているのを発見して、
自分で漬物を作ってみたくなり、なす・かぶ・きうりなどの、ぬかづけを作りはじめました。 旅行
などで長い時間家を空ける時のため、ぬか床の保存法を目下探査中です。
歩くこと。
働きながら、絵を描いていたときは、運動不足など考えたこともなかったのですが、絵に専念出来る環境に身をおいてから、そのこと−運動−につて真剣に考えるようになり、それで毎朝30分ほど散歩に出かけることになりました。これは、健康保持と、気力養成という目的をもって、始められたものです。ところが、歩き始めてから、2−3ねんたったある日、新聞で天台宗の延暦寺が僧侶の公募をするという記事を目にしました。新入社員研修の、延暦寺の居士林の、あの時の生活を思いだしました。その公募に応募しようと考えて、、、絵の調子がうまくいかない時は、時々このような突飛もない考えが頭をを占領します。 ものすごく真面目にその公募のことを考えますと、居士林での座禅と、比叡山の山中への早朝ランニングが頭に浮かびました。試験までにもっともっと、体力と気力を養成しておかなくては。 それでその日から、早速30分の散歩がその三倍のジョッギングになり、朝夕の座禅になりました。
私の今住んでいるところは小高い丘の中腹にありますから、丘を下りたら、上らなければならない、いい運動にになります。そうして、3ヵ月ほどして、あまりたくさんの応募がありそうなので、その公募に年齢制限が加えられた事を知りました。幸運だったのか、不運だったのか、私はその制限を超えていました。でも、足が短いために座禅がなかなか出来なかったのに、長い時間座することも出来るようになった。上り下りのある丘を歩いたり、走ったりすることも出来るようになった。 このあとジョッギングは膝に過度の重力をかける危険があるので、速足散歩にきりかえました。そして自然にその距離も時間も伸びてきました。今では一万歩以上歩けるようになりました。
私はラジオを聞きながら、などという、ながら歩きはしませんから、鳥の鳴き声、そよ風、色々な木々の様子、面白い形にせんていされた庭木、細長いやしの木などなど、毎日飽きることはありません。先日歩いていて、すこし歩く速度が速くなったなーと感じました。腕をランニングすときのように90度曲げていたのです。それまでは腕を下に真直ぐ伸ばした状態で前後に振っていたのです。小学校の理科の振り子の原理を体得しました。腕を曲げているから、腕を振るスピードが速くなって、それにつれて歩く速度もアップしたのです。こんなことで、物事が解った日は、その日一日楽しくなります。(english site)
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